柏の葉キャンパス・柏たなか エリアの本格居酒屋&自慢の焼き魚ランチ
(ジョッキ)680 (グラス)480
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(グラス)550 (ボトル)2,850
鹿児島
(グラス)700 (ボトル)4,400
鹿児島
ボトル 5,900
大分
(グラス)700 (ボトル)4,600
鹿児島
(グラス)660 (ボトル)3,500
宮崎
(グラス)830 (ボトル)6,200
熊本
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(中)550 (大)950
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ボトル 14,000
ボトル 23,000
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ボトル 23,000
ボトル 23,500
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ボトル 2,800
ボトル 2,800
ボトル 時価
海底で熟成させたワイン 詳しくはコチラ
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ここ数年、「海底熟成ワイン」という新しいコンセプトが注目を集めています。これは、水深15〜30メートルの海底にワインを貯蔵し、そこで熟成させるというものです。海底で1年間熟成させると、通常のセラーで4〜5年熟成させたのと同じくらいの効果が得られると言われています。その結果、ワインは丸みを帯び、スムーズで飲みやすくなります。ワインには適した飲み頃があり、例えばイタリアの三大銘柄である「バローロ」「アマローネ」「ブルネッロ」は、通常4〜5年の熟成が必要とされています。ワイン愛好家はこの飲み頃を心待ちにしますが、理論的にはこれらのワインも海中での熟成なら1年でそのタイミングが訪れると言われています。
一般的なワインセラーで保管されたワインは安定した環境に置かれるため、ほとんどストレスを受けません。一方、海中で熟成されるワインは波の影響を受けて常に動いています。海中での熟成を研究する科学者たちは「波がワインに適度なストレスを与え、それが熟成に重要な影響を及ぼす」と述べています。
「コーラルワイン」は、この特性に着目し、クロアチアのパグ島の海底で熟成させた高品質のワインを提供しています。これにより、ワイン愛好家の皆さまに最高の飲み頃を迎えたワインをお届けすることができます。
まずは、「コーラルワイン」が海底熟成ワインのプロジェクトを展開する中で、欠かせない存在である東ヨーロッパの国、クロアチアの魅力についてご紹介します。
クロアチアは1,777キロメートルに及ぶ海岸線を有し、豊富な海洋資源と美しい世界遺産に恵まれた国です。2019年には、コロナ禍前の時点で1,960万人(人口の4倍以上)もの観光客が訪れており、その人気の高さがうかがえます。
このクロアチアの北部に位置するパグ島が、コーラルワインの拠点です。島を囲む海の水質は非常に優れており、水質改善能力を持つムール貝やオイスターを生産することで、世界でもトップレベルを維持しています。クロアチア政府が毎月行う水質検査でも最高ランクの水質Aを取得しており、海中にはサンゴや微小海洋生物が豊富に生息しています。
日本ではあまり知られていないかもしれませんが、クロアチアのワイン造りの歴史は非常に古く、古代ギリシャ人がクロアチアに定住した紀元前から続いており、2500年以上の歴史を誇ります。19世紀に多くのワイン産地がフィロキセラの被害で壊滅的な打撃を受けた際も、クロアチアの丘陵地帯はその影響を受けませんでした。
この点に注目したのが西欧のワインメーカーたちです。クロアチアには多くのブドウの木が植えられ、ワイン造りがさらに活発になりました。現在、クロアチアにはプラヴァック・マリやポシップなどの固有品種を含む約130種類ものブドウが存在しており、伝統的なワイン産地としての地位を確立しています。
伝統的なワイン産地であるクロアチアにおいて、新たなアイデアから生まれた「海底熟成ワイン」はどのように誕生したのでしょうか。ここで、プロジェクトの中心人物である「コーラルワイン」のオーナー、Marko Dučević氏をご紹介します。
Marko(以下、マルコ)はもともとクロアチアでエビやムール貝などのシーフードを生産する会社を経営していました。彼の商品は非常に新鮮で、ワインとの相性も抜群でした。そのため、ヨーロッパ各地のワインメーカーが自らのワインをギフトとしてマルコに送るようになり、保管スペースが不足する事態に陥りました。そこで彼は、セラーと似た環境を持つパグ島の海中にワインを貯蔵することを思いつきました。これが「海底熟成ワイン」プロジェクトの始まりです。
もちろん、最初から全てが順調に進んだわけではありません。初年度には1000本のボトルを海中に沈めましたが、強い水圧によって浸水し失敗しました。そこでマルコは、海域や水深による違いを丹念に研究しました。その結果、4年間の試行錯誤の末、海中での保管がワインの熟成に有効であることを発見しました。
海中保管がワインにどのような変化をもたらすのか、大きく二つのポイントが分かりました。一つは、海中の温度が8℃〜12℃の範囲で変動することでワインの味わいに影響が出ること。もう一つは、海中の強い水圧により熟成が早まることです。例えば、イタリアの「バローロ」や「アマローネ」などの長期熟成向けのフルボディワインは、海中での熟成によって地下のセラーよりも早く飲み頃を迎えることができます。
ただし、すべてのワインが海中保管で良い結果を得られるわけではありません。海は安定しないテロワールであり、相性の良いワインもあれば、そうでないワインもあります。海中から引き上げたワインが元の状態を保つこともあれば、全く異なる味わいに変わることもあります。
そのため、コーラルワインでは海中からワインを引き上げるタイミングを判断するために、およそ2週間に1度、ダイバーが海中に潜り、熟成中のボトルの中から数本をサンプルとして引き上げることを行っています。また、環境保全のため、機械の使用を最小限に抑えています。例えば、海に沈めるためのボトルを収めるケージは手作りで、ボトルにワックスを塗りアクリル糊を付けてケージに収める作業も手作業で行います。海底で熟成させたボトルの価格は通常の2倍から3倍となりますが、それはこうした手間がかかっているためです。
海中で熟成させたボトルと同じヴィンテージの通常の熟成ボトルを飲み比べたお客様は、その違いを明確に感じ取られました。海中で熟成させたワインは、タンニンや酸味が柔らかくなり、より滑らかに味わうことができます。また、ジャーナリストからも好意的な意見が寄せられています。例えば、コーラルワインのプロジェクトをドキュメンタリーとして撮影したExotic Wine Travelのチャリン・タン氏は、飲み比べを実践し、「セラーで保管されていたワインがTier1レベルだとすれば、海中で熟成されたワインはTier3レベルだ。セラーで熟成させたワインの方が新鮮で酸味が強かったが、スロベニアのカバイ・ロゼに関しては、海中で熟成させた方が調和が取れてスムーズだったため、何度もリピートした」と述べています。
現在、コーラルワインのプロジェクトは、クロアチアのみならず、ドイツ、オランダ、イタリア、カナダ、イギリス、デンマーク、アメリカ、そして日本でも展開されています。需要は世界的に高まっており、2021年には10,000本を生産し、2022年にはさらに20,000本を目標としています。
次に、コーラルワインのネーミングについてお伝えしたいと思います。
現在、世界中のサンゴ礁は海洋汚染や海水の温暖化によって消滅の危機に瀕しています。私たちは何とかして海の自然を守りたいと強く願っています。海の力を借りてワインを熟成し、ビジネスを展開する私たちにとって、この願いは非常に重要です。そのため、プロジェクトの名前を「コーラルワイン」としました。
ワインが海中で熟成される過程で、サンゴやその他の海洋生物がボトルに付着することがありますが、これはボトルが海中でしっかりと熟成されたことを示す証です。このサインは、ワインの熟成が美しい海で行われていることを物語っています。
「コーラルワイン ジャパン」の代表を務める深谷勇太氏がコーラルワインと出会ったのは、2020年3月のことです。クロアチアの首都ザグレブのワインショップでボトルを見かけたのをきっかけに、Facebookを通じてコーラルワインのオーナーであるマルコ氏に連絡を取りました。その後、アドリア海に面したザダルという港町で、海中でワインを熟成させるプロセスを学ぶ機会を得ました。
そこで深谷氏が感じたのは、完璧な一本のワインを届けるためには並々ならぬ努力が必要であるという事実でした。完璧な生産を実現するためにチームが一丸となって取り組む姿勢がなければ、このプロジェクトは成り立ちません。
その感動に心を打たれた深谷氏は、海底熟成ワインを日本やアジアに広めたいと強く思い、2021年にアメリカのプロビデンス・カレッジを卒業した後、「コーラルワイン ジャパン」を設立しました。現在は、コーラルワインの輸入はもちろん、海底熟成の可能性を秘めた新たなワインの発掘にも力を入れています。また、コーラルワインプロジェクトの拠点を沖縄に作る計画も進行中です。
ロマンと情熱に満ちたコーラルワインと日本を繋ぐ役割を担えることを深谷氏は非常に光栄に感じており、今後の展開にぜひご注目ください。
「何よりもまず、⽇本のワイン業界の⼀員となる機会を得たことがとてもうれしく、興奮しています。 ⽇本⼈は私たちクロアチア⼈のように海と陸を⾏き来する⽂化を持っています。そして、昔から⼟地や⽔が与えてくれるものを尊重してこられたと聞いています。
そのことに敬意を表します。私は、海の豊かさを満喫しつつ、アドリア海の中でワインを熟成させるという初の試み“コーラルワイン”を紹介していきます。 この経験を皆さんと共有できることを楽しみにしています。 Arigato!」 Marko Dučević